平成29年度第2回調布市男女共同参画推進センター運営委員会議事録要旨 日時 平成29年7月11日(火)午後6時から8時まで  場所 市民プラザあくろす会議室2 出席者(敬称略 50音順)9人 市川委員,大石委員,金子委員,竹内委員,冨永委員,中野委員,森委員,鴫原委員,仁藤委員 オブザーバー 産業振興課産業労働支援係 八木係長 1 議事 (1) 男女共同参画推進センター事業について   4~6月実施のセンター事業及び今後の事業について事務局より説明 委員A フォーラムの講演会を拝見した。男性でいる時は注目されなかったが外見を変えただけで取材にあったといったお話を聞き,仕事以外にも活かせると思った。 委員B 前半は講演,後半は出席者から紙に書いてもらった質問に安冨先生に答えていただいた。出席したほとんどの人が質問を書いてくれた。 安冨先生は割と個人的な質問をピックアップし優先して答えていたように思う。質問に1時間使ったことで参加者が身近に感じる事ができた。 安冨先生も普段は多人数のため講演のみで終わってしまうが,今回は60人規模だったのでこの形式を実現することができた。 委員長 講演会のアンケートは好評だったか 委員B 好評だった。質問を紙に書く形式は以前に講演会で実施したことがあり,実行委員もやりたいという意見があったので実施した。 委員長 ほっとサロンはどういう話がされたのか。 委員C 同席していないが,報告によると,介護中の方,今は困っていないがこれから不安な方,もうすぐ介護に直面する方が参加した。 先生からは,施設に預けることで罪悪感を感じることについてのアドバイス,今は過渡期で, 今後は高齢者自らが楽しく生きるため施設を選択するようになるのではないかという話があった。参加者同士もだんだんと話すようになった。 委員B 会議のような形ではなくて,丸テーブルにテーブルクロス,花を飾り,コーヒーを飲みながらリラックスした雰囲気を出したのは良かった。 委員長 継続的に参加者が何かするということはないか。 委員C 必要であれば個別相談を利用いただいてもよいと思う。 委員D フォーラムに参加したいと思っていたがタイミングを逸してしまった。例年実施しているのはわかっているが,企画をどのように持ち込めばよいかわからない。 委員C 地域で起業している女性のマルシェに参加したことがある。マルシェをフォーラム内でできたらよいと思う。 (2) 地域における女性の就労について   委員長より,前回運営委員会の意見のまとめ(資料3)について確認があった後,事務局より資料2について, 「光の当て方」の方法の種類の一覧や表彰を実施している近隣自治体の取組の説明を行った。 委員長 印象や感想があればお聞かせいただきたい。 委員E 色々な自治体で取組が確立されている。自分でも名古屋の取組を調べたが市で細かく決められている。実際に住んでいないということもあるが, このような取組があることを初めて知った。調布で実施すると考えた場合にどのあたりまでできるのか。 委員F 新聞記事で企業とNPOが連携してシングルマザーを正社員にする取組が紹介されていた。企業やNPOとも連携できると面白い。 委員G 個人的に認定,表彰は良いと思う。認定だけに終わるのではなく,企業のニーズにつなげていく形で調布オリジナルの制度があると 企業のメリットは大きいのではないか。 委員長 名古屋の例は細かく基準も決められているが,この場でそれを決めるには時間がない。進め方として,企業に対して,女性に対してなど, 対象を分けて議論していきたい。 最終的にそれほど差異はないということも考えられるが,今日は企業,次回は女性に分けて議論していきたいと思うがいかがか。 委員B 企業と女性は全く違う。女性になるととても幅広い。企業に絞って考える方が良いのではないか。2つとも話し合えるか。 委員長 それほど細かいところまで詰めることを想定していない。素案のような形で,光の当て方,どのような企業,女性に光を当てるかを考えることがこの会の役割と思う。 委員C 企業や女性はどうされたらうれしいか,一般市民は市にどのような企業や女性がいたらうれしいかという視点で考えていけたら良いと思う。 男性職場の中で働き続けることができている女性がいるとすれば,企業の配慮や女性の頑張りを紹介したい。 委員D 調布もワールドカフェをやっているが,企業と女性が集まって調布の未来,地域の働き方というテーマで対話の場を設けるイベントや, 企業や女性のインタビューに行くなど,みんなが参画していることが見えると良い。インタビューは調査にもなると思う。 委員長 企業にメリットがあっても女性にとってメリットがないということも考えられる。 委員D 働き方マルシェでは,企業と女性が話すことで女性にとっては就職が身近になり,企業にとっては良い人材探しになった。 なでしこ銘柄のような銘柄指定で企業価値が高まるという方法もあるが,それよりも,地域の中で存在が知られる,大切にしてもらえる,接点が増えるという方が 男女共同参画推進センターの事業でやるには良いと思う。 委員長 具体的な事業提案も最終的な段階では可能になってくると思う。その前提となる,市民にとって誇らしい,うれしいという視点を表彰や紹介など方法も含め 議論していきたい。 委員B 紹介の方がやりやすい。表彰となるときちんと基準を設けないと難しい。紹介か表彰にするかでスタンスが違ってくる。 委員C 遊び心を持った,対象ありきの賞を決めたらどうか。例えば,「のんびり女性が休憩できる場所があるで賞」など,具体的な取組をポイントでほめる賞を作る。 そうすると,制度がきちんと整備された企業でなくても光をあてられる。 委員B 表彰というよりは紹介に近い。 委員G 賞にすると企業メリットがなくなる。中小企業の人材確保が難しいという中で,調布で賞をもらった企業が表に出て,それが求人につながるという視点がないと 企業も難しい。     企業のメリットをしっかり出す。表彰,紹介して終わりではなくその先につながることが大事だと思う     10月に立川市で実施する,制約があってもスキルを持っている女性をドラフト会議で発掘する「ママドラフト会議」は,企業の応募が殺到している。 ソフト面で女性のキャリアの整理,魅力を伝える声の出し方などの支援もあり,このようなイベントも良いと思う。 委員長 もう少し幅広い捉え方をしてNPO等の中間的支援を行っている団体も含め考えたい。賞で紹介する場合,その内容を考えたい。 委員C 賞はメリット感がないという意見ではなかったか。 委員G 賞が良くないということではなくその先の問題。表彰・紹介で終わりではなく,例えばハローワークと連携して賞を取った企業の合同説明会などをやると面白い。 委員H 二段階でよいのではないか。紹介,表彰だけでは既に取り組んでいる企業に光を当てるだけにとどまる。それでは取り組んでいない企業は振り向かない。 一部団体の紹介に終わってしまい,女性活躍推進にはたどり着かない。第二段階として取り組みを行っていない企業にアプローチし, 第一段階としては,取り組んでいる企業から光を当てるということで良いと思う。 委員D 「地域における」を大事にしたい。明確な基準を設定するとともに女性が推薦する,女性視点での評価,口コミがあってもよいと思う。 従来の産業・労働政策視点だと,「地域で」という点が薄まってしまう。自分たちがこの会社に雇われて幸せというようなもの。 ゆくゆくは公募でフォーラムのような場で表彰されるといい。採用につながらないかもしれないが地域に愛されているという証明になる。 委員F 広報はどのようにするのか。広報が弱いと成りたない。 委員C 広報課に確認したところ,市のホームページのトップページに,一定期間「○○で賞」が決まりましたというコンテンツを載せることは可能。     企業への周知については,企業の社長はライオンズクラブやロータリークラブに所属していることが多いので,その会合で周知するという方法もある。 委員F SNSという方法はどうか。 委員C あくろすもやっているが,どれだけの人が見ているかわからない。 委員長 どういう取り上げ方ができるか,「○○で賞」の内容。     調布ならではという面はあるが,女性一般で考えてみた場合はどうか。女性が働きやすい職場とはどういうものか。 委員F 女性社長の企業は比較的働きやすいのではないか。 委員H 女性社長だから働きやすいことには疑問がある。厳しくやってきた女性は割と厳しく求める傾向がある。 委員G 女性が社長である企業のスタッフに聞くと,同性だからこその難しさもあるようだ。 委員長 議事を進めるためにも「○○で賞」を出していきたい。例えば,「男性がたくさん育休を取っているで賞」など。 委員H もっと手前の「女性が育休を取って復帰したことがある」でもよいと思う。ただし大企業の支店は除く。調布で該当する企業は少ないのではないか。 復帰できているということは職住が近い,地域で暮らす女性を採用していると考えられる。新聞では女性の育児休業取得率は上がっているが,地元ではどうか。   (企業からは)初めて復帰する女性スタッフがいるがどうしたらよいかという相談も多い。 委員F 学校の男性教員が育休を取得したことがある。 委員H 公務員,大企業の育休復帰はあると思う。 委員D 制度は整っていないが現場で対応している中小企業もあると思う。暮らしに寄り添うという視点。 是非は別として,年末に扶養の範囲を超えないように労働時間を減らすなど調整して働く女性は多い。 企業の中には,子どもが休みになる8月に休むことを提案し暮らしのリズムや生活に配慮して労働時間を調整しているところもある。 パートで働く人たちも地域に多いと思うので,制度化されていないが自分たちのことを考えてくれている,運営がされているという企業も紹介したい。      例えば,子どもを連れてきて良いなど。 委員H 子供を連れてきていいという視点は良いと思う。 委員D 就労だけでなく暮らしの面に配慮しているという視点もほしい。 委員B 保育所を持っている美容院がある。美容師のために隣の部屋を保育所にしている。 委員C テレビで子どもを連れてきてよい会社が紹介されていた。子どもをもたない従業員は,いつも子どもの声がある環境に慣れているため,子どもが帰り, 声がしなくなると仕事がはかどらないと言っていた。 委員B 先日100%復帰している企業が紹介されていた。そこは保育士も社員だった。 委員長 企業内保育所ということか。調布市内にあるか。 委員H 病院はある。ヤクルトもある。 委員G 内閣府が1億円くらい(企業内保育所の)予算を付けている。 委員長 保育所のある病院に光を当てるという方法もある。 委員G 有休取得率はどうか。 委員H 有休を与えられているかが疑問。それよりも制度はなくても,実質的にやっているところのほうが現実的。ただしその場合,基準を作りにくい。 たまたまその人の時はできたが次回以降も同様にできるかはわからない。 委員B テレビで見たが,子どもに熱が出たら保育士は,母親ではなく上司に連絡をする。上司はすぐにシフトを組みなおして,母親が出やすいように調整する。 調布にもあるかもしれない。 委員長 委員Aが働く会社は働きやすいか 委員A 社長は女性で,会社とは少し離れているが,託児所がある。子どもが大きくなっても,契約内容で決めれば早く帰ることが可能。 委員長 女性は多いか。 委員A 男性が多いが女性が働くことに会社が理解を示している。 委員長 企業の話が多く出ているが,職場という意味でも,例えば学校やNPOも考えていきたい。学校はどうか。 委員F 2人,3人子どもが産まれても復帰できることは大きい。男性であっても同じ。職場の雰囲気が大切。 委員長 雰囲気や理解が言葉にならないと,賞にならない。 委員E 複数回産休を取って復帰する女性がいる会社はあるか。介護は。 委員G 介護はスパンが長い。親の介護が必要になったので退職し起業する例はある。先が長いので復帰は難しいかもしれない。 委員H 育児休業給付金の手続きはたくさんやるが,介護休業給付金の手続きは数回しかない。介護に関してはこれからだと思う。 委員D 実態調査できないか。 委員H 企業に自薦してもらうのはどうか。この部分に関しては自社が調布で一番女性にとって働きやすいだろうというようなもの。 委員C 自薦他薦問わず応募してもらい,覆面調査で職員が調査に行き,認定する。 委員H 自分の会社を自分たちが表彰することを認定する。外から見ても気づかないことがあるのかもしれない。広報が課題。 委員長 育児や介護など家族的な責任のある女性に焦点があてられているが,もう少し若い世代の女性も考えたい。 委員E 就職活動で女性が企業を選ぶ際,産休育休のほか,帰りやすいかが大事。学校行事等ですぐ帰ることができることは小さいが大事。 委員D 学生や若手社員に聞いた話では,働き続けている人にしか会ったことがない。やめた後のロールモデルは主婦のお母さんしかいない。 仕事を辞めたらどういう生活になるかリアルでない為,その後のキャリアを考える機会がない。 働き続ける以外の選択肢がないと,キャリアにしがみつかなければならない。多様な働き方・暮らし方にふれる機会をつくることは大切。 ワークライフインターンや家族留学など働いている人の暮らしに触れる取組を地域でできないか。働き続けるという以外の選択肢を設定したい。 委員長 その前段で,趣味や学習への理解・配慮した働き方ができる取組をしている企業はどうか。 委員E 自分の知り合いで子育ての為,10年間ぐらいブランクがある看護師がいるが,復帰するにあたって不安や悩みをかかえている。 このような人たちをサポートしていく手段はないか。 委員C 先日,保育士の復職を支援する講座があった。今の現場の状況や必要な知識を得て不安を解消することを目的とした内容。 委員長 次回は女性個人について考えていくので,今回は企業だけでなく団体という視点で考えていきたい。女性の活躍を支えている保育園も表彰の対象にするのはどうか。 委員D 働くことを直接サポートすることと,子育てをしながら働くことを応援することは違う。 産休中に地域コミュニティーに出会い,良い関係性ができたことで復帰後も悩みを話すことができたなどがある。職場ではなく,働くことを応援する事業者, 団体も表彰対象であってよい。「働く」と「暮らす」は2本立てで考えたい。 委員長 「働くお母さんたちに気持ちの良い場所を提供しているで賞」といったようなものか。 委員D コミュニティカフェなどを利用し地域貢献につながることで,忙しいが外食に抵抗持っているお母さんはもっと働きやすくなる。 間接的になるが,地域で働くお母さんを支えるセイフティーネットを地域で掘り起こしていけると良い。 委員長 企業だけでなく中間的な支援を行っているところ。初回はこのセンターを自分で紹介するのもよいかもしれない。男女共同参画推進センターは中間支援を行っている。 委員D 想定は雇用されて働く人だけか。 委員長 雇用されて働く人に限らない。 委員D 起業も考えたい。自分でその環境を作っている人たち。育児や介護をきっかけに自分で起業する人も多い。 委員H 子育てに理解ある事例が注目されやすいが,そうでない女性の活躍にも光を当てたい。結婚・出産以前から女性の働きづらさが日本にはまだあるのではないか。 (次回で)女性個人にフォーカスすることで見えてくるかもしれない。 委員D 子育て中の女性の抱える制約は,よりユニバーサルな働き方につながる話なので解釈を広げられるとよい。 女性フォーカスで「今,働きにくい人」と言うこともできるが,それは高齢者や副業をしている人,いろいろな人に言えるという言い方もできる。 ユニバーサルな働きかたに向けた切り口をみせられるとよい。そのように言うと理解を得やすい。 委員C 仕事以外で何かで活躍している人がいるような企業はどうか。私の職場では車椅子バトミントンで活躍している職員がいる。 仕事以外も特技をもった方はたくさんいる。 委員長 趣味などに配慮できるということか。 委員C 仕事は仕事としてあるが,そういうものがあると心のゆとりや時間の余裕を持ちやすいのではないか。 委員D 一方で,バリバリ仕事に人生を捧げている素敵な女性もいる。どんな環境においても,力を発揮している女性,仕事を通して輝いている女性を表彰するのもよい。 上の世代にいくほど,何かを捨てて仕事を選んできた女性も多いはず。 委員長 子育て・介護に関わる働き方をいかに企業がサポートするのか,という話が多く,それ以外の部分になるとまだまだ自助努力であり,個人に光をあてたほうが意見が出やすいか。 委員H 次回の展開が楽しみであるが「調布らしさ」をどこにつけるか。 委員長 次回は個人の話をする。最終的な段階で調布の企業を考え最終回をまとめる。最後にオブザーバーから議論を通じての意見・感想を頂きたい。 オブザーバー どういった企業を表彰するのかまた企業側にメリットがないと応募がないなど現実的に難しいと感じる。女性の表彰は他でもやっているので, 「調布らしさ」という付加価値つけない限り目立たないし,他との差別化ができないと思う。色が出せると良い。 委員G 調布でなくて良いのではないか。地域を愛している企業や地域を大事にしていれば良い。それが調布に繋がる。 調布らしさというと,深大寺や味の素スタジアムといったものになってしまう。 委員長 地域を意識した視点で次回以降考える。 委員F 前回の話し合いで出たSDGs(※1)について補足したい。日本は18位(※2)。そのうちジェンダー社会の実現について, 「実現している」「まあまあ実現している」「全く実現していない」の中で,日本は「全く実現していない」と評価されている。先進国では日本だけ。 そこを意識していきたい。 ※1 2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標。 持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され,地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っている。 SDGsは発展途上国のみならず,先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり,日本も積極的に取り組んでいる。【外務省ホームページより引用】 ※2 2016年7月に,ドイツのベルテルスマン財団が発表した各国のSDGs達成度における日本の順位(149か国中)。    貧困,ジェンダー,エネルギー,気候変動,海洋資源,陸上資源,実施手段の7ゴールで,「達成までほど遠い」との評価に分類される指標が含まれている。 2 事務連絡   次回日程 9月25日(月)午後6時から8時まで