令和6年度東京都女性活躍推進大賞において、市内事業者の巴山建設株式会社が事業者部門の「特別賞」を受賞しました。
巴山建設株式会社の皆さんに受賞された取組内容についてお話を伺いました。
(※)巴山建設株式会社は令和4年4月に女性活躍推進法に基づく「えるぼし」認定を取得しています。
東京都女性活躍推進大賞とは
全ての女性が意欲と能力に応じて、多様な生き方が選択できる社会の実現に向けて、女性の活躍推進に取り組む企業や団体及び個人を東京都が表彰するものです。
評価された取組
1.女性が働きやすい労働環境を整備する「ともやま小町」の活動
人手不足、高齢化が深刻な課題となっている建設業界で、将来を見据えて女性が働きやすい環境を構築
もともと「現場に関わる仕事に女性の活躍が必要」との構想が社長にあり、2022年から「ともやま小町」として次の取組を開始しました。
- 髪の毛を結んだまま被れる、軽い女性専用のヘルメットの導入
- 女性専用休憩室の設置
- 日焼け止めの支給
- 電気毛布の支給
- 休憩室への全身が見える姿見の設置 等
2.女性の視点を生かした「建設現場視察プロジェクト」
女性の感覚や現場作業員ではない一般的な視点から、現場の雰囲気や衛生面、安全面等に関する改善案を提示
女性だけでなく、誰もが気持ちよく働ける・地域に安心感を与える現場づくりにつながることを目標に、2023年に現場職の女性によって現場を視察する活動「女性パトロール」を開始。2024年から内勤(事務職)の女性をメンバーに加えたことにより、現場で働く女性の目線だけでなく一般的な女性の視点で現場を見てもらえるようになり、取組が進化しました。「女性パトロール」からは、現場の男女のトイレ間の距離を取ることや、乱雑に物を置かず整理整頓をすること等の改善案が出されました。
3.担い手不足に対応する取組
現場体験や職場体験の受け入れを通じて、令和5年度には40人程の学生に対して建設業における女性活躍についてPRを実施
現在、施工管理職は10代・20代が5割を超えており、男女関係なく、若者も働きやすい環境になっている。
巴山建設株式会社代表からのコメント
現代表の巴山一済さんは、次のように受賞の喜びと今後の抱負を語られました。
授賞式の際、東京都副知事・事務局長から「女性はまだまだ少ないが、建設業界を引っ張って行ってほしい。今やっている取組を評価しているので継続して進めてほしい」とのお言葉を頂いた。中小企業ではあるが、他企業における女性活躍推進の取組のきっかけになりたいと考えている。現在も、子育て等のために勤務時間の時短、出勤時間を遅らせる、通勤のための車を支給する等の調整や工夫をし、柔軟に対応している。今後さらなる改善をしながら若手が働きやすい環境を作るとともに、女性社員を増やしていき、一人一人の生活環境の支援を進めていきたい。
